海外中古不動産を利用した節税
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当税理士法人が関与する個人所得税でも海外中古不動産を利用して節税する納税者も多いのですが、実は平成28年11月7日に会計検査院が検査報告の中で、富裕層による海外中古不動産を利用した節税に対して指摘がありました。
海外の中古木造不動産を購入すると、建物部分につき多額の減価償却(耐用年数最短4年)で計算し、他の所得と損益通算して、一時的に税金を抑える(←翌年以後に繰り延べる)ことができます。
会計検査院の報告では:
「 住宅を建築してから滅失するまでの平均年数は、国土交通省の推計によると、日本は約32年であるのに対して、アメリカ合衆国は約66年、英国は約80年となっていて、日本よりも長期間使用されている状況となっている。そして、日本の戸建住宅は、築後20年までで価値が大きく低下するといわれている一方で、アメリカ合衆国及び英国の戸建住宅は、中古住宅と新築住宅との価格差が小さい状況となっている 」。
海外の建物の耐用年数が長期間であるという実態と、日本の税制による中古の耐用年数の計算にズレがあることが、今回の一番の問題としてますね。
報告書ではさら:
「 耐用年数が4年となっているものの割合が国外に所在する中古建物全体の約半数を占めていた 」
「 減価償却費を賃料収入と比較すると、国内に所在する中古建物のうちの90.1%が、賃貸料収入の半分以下となっていた。一方、国外に所在する中古建物については、83.2%が賃貸料収入を上回る状況となっている 」
「 減価償却費を賃料収入と比較すると、国内に所在する中古建物のうちの90.1%が、賃貸料収入の半分以下となっていた。一方、国外に所在する中古建物については、83.2%が賃貸料収入を上回る状況となっている 」
減価償却が大きく取れるという点だけを考えると、将来、減価償却がなくなったときに、所得が大きくなり、税金が高くなります。
⇒今後の展開
可能性として
★海外不動産については、比較的長い年数の独自の法定耐用年数を設ける
★中古の耐用年数の簡便法は使用できないようにする
等の法律が別途制定される可能性もあるように思います。
★海外不動産については、比較的長い年数の独自の法定耐用年数を設ける
★中古の耐用年数の簡便法は使用できないようにする
等の法律が別途制定される可能性もあるように思います。

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