東京地裁 所得拡大促進税制には当初申告要件があると判断(水曜勉強会)
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今日の勉強会の講師は榊原さん。所得拡大促進税制の当初申告要件が争点となった2016年7月8日の東京地裁判決を解説してもらいました。
当初の申告で、所得拡大促進税制の適用を忘れましたが、その後気づき、所得拡大促進税制を適用するために更正の請求書を提出し、税額の減額を請求しました。条文には、確定申告書「等」に明細を添付すれば、税額控除を受けることができるとなっているため、更正の請求書に明細を添付していれば税額控除を受けれるだろう、という納税者側の根拠でした。しかし、東京地裁は、確定申告書「等」とは、確定申告書と中間申告書を指すと解釈し、当初の申告書で税額控除を受けるための明細が添付されていなければ以後の税額控除の適用は不可と判断しました。
ここで、勉強会でも議論になったのですが。。。。
赤字であった場合には、税額控除を受けることができないため、所得拡大促進税制の明細は添付しません。ただ、この場合でも添付しておかないと、以後税務調査で所得が増加した場合に、税額控除を受けることができなくなります。なので、赤字の場合でも、念のため明細は作成して添付する必要があるという結論に至りました。
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