スーパーで裏金3億円、元役員2人が架空計上 追徴課税
投稿日:
年商300億円の小売店なので従業員も数百人規模だったかもしれません。元役員は、この中に架空の従業員の名前をいれて給与を支払ったり、架空の外注先を作りそこに金銭を支払らったり、、という手段で自身の口座に金銭を還流させていたとのことです。今回は、不審な取引に気付いた同社が、自主的に国税局に相談したそうです。税務当局であれば、職権で元役員の銀行口座の取引を調べることができるので、資金流用も簡単に立証できたことでしょう。
- 以下 2016/2/25 日経新聞
東京都や神奈川県でスーパー「食品館あおば」を展開する「ビック・ライズ」(横浜市)と関連会社が東京国税局の税務調査を受け、2013年10月期までの7年間で約3億2千万円の所得隠しを指摘されたことが25日、関係者への取材で分かった。元役員2人が人件費などを架空計上し3億円以上の裏金を捻出。生活費などに充てていたという。
同国税局は、役員の不正は会社による仮装隠蔽を伴う所得隠しにあたると判断。重加算税を含む約7千万円を追徴課税した。ビック社は修正申告し納付をすませた。
関係者によると、元役員らは複数の知人が店舗で働いているように装い給料を支払ったり、架空外注費を支出したりして、自身の口座に還流させていた。不正の一部には同社の顧問税理士事務所の職員が加担していた。ビック社は不正発覚後、2人を解任。流用した資金の返還を求めている。
同社は「不審な経理が社内で見つかり、国税局に相談した。管理体制を強化し再発防止に努める」としている。
ビック社は1986年設立。スーパー27店舗を展開している。2014年10月期の売上高は約342億円。
関連記事
-
タックスヘイブン税制
今日はシンガポールに移動しました。 以前、タックスヘイブン課税に関する税務訴訟が …
-
グループ間で寄付があった場合の親会社側での調整=寄付修正(水曜勉強会)
今日の勉強会の講師は佐々木さん。ちょっと難しいトピックですが、100%グループ間 …
-
租税回避とは
Yahooの事件をきっかけに、また良く目にするキーワードです。 下記新聞の記事で …
-
組合事業から生じた損益の取込時期
任意組合、匿名組合、投資事業有限責任組合(有責法)、日本版LLP 等、色々な種類 …
-
外国法人 設置すべきは日本支店か、日本子会社か?
色々な視点がありますが、外国の法人が、既に日本の顧客に対して、自社製品を直接売り …
-
某バンコクのゴルフ場にて
先日、バンコクでRoyalGemsというゴルフ場にいったのですが、そのゴルフ場で …
-
(新聞報道を解説) 「移転価格税制でホンダ勝訴 !」
東京国税局は、ホンダに対して、ブラジル子会社に意図的に低い金額で部品を販売してい …
-
国際相続セミナー開催してきました。
先週、カリフォルニア州のトーランスにて、国際相続に関するセミナーを開催してきまし …
- PREV
- 利子割の廃止
- NEXT
- 所得税納税者の上位たった4%が、所得税の全税収額の50%を納税している事実